久しぶりの双龍車のレビューです。今回は期待と喜びを胸に、2022年モデルの新型レクスタンスポーツカンエクスペディションを取り上げます。レクスタンというフレームボディSUVの名車に思いを馳せながら、その商品性を見ていきましょう。
国内ではレクスタンスポーツが唯一の国産ピックアップトラックです。シボレー・コロラドやジープ・グラディエーターといった強力なアメリカンピックアップが登場し、一時的にその勢いは鈍化しましたが、依然として累計販売台数は40万台を達成し、2022年韓国自動車記者協会の「今年のピックアップ」にも選ばれるなど、その存在感を示しています。
個人的には、今回のニューレクスタンスポーツカンだけでなく、コランドやティボリといった双龍車の人気モデルの後継版をしっかりと作り上げ、再び飛躍の足掛かりとなることを願っています。
さて、まず前面デザインが非常にかっこよくなりました。エクスペディショントリム専用のマットブラックのラジエーターグリルとフロントナッジバーが装備され、従来のモデルよりもずっとスポーティで、さらに力強い印象を与えています。
こうして見ると、どこかで見たような親しみやすさも感じます。
マーベルのブラックパンサーを思い出しますね。
ともあれ、エクスペディション専用のドレスアップパーツによって、まるでフェイスリフトを受けたかのように新鮮な印象を与えています。
さらに、イミテーションではありますが、フードには高性能ガソリンエンジンを冷却するためのエアダクトの装飾が追加され、Cピラーの横にはジープエディションモデルを連想させるエクスペディション専用のバッジが付いています。
18インチのブラックホイールには265/60RのたっぷりしたオールテレインT/Aタイヤが装着されており、一目で一般道での快適な走行だけでなく、オフロードにも対応できることが期待されます。
そして、後ろ姿を見ると、やはりピックアップトラックというジャンルには、荷台を飾る楽しさがありますね。
ニューレクスタンスポーツカンをどのように使用するかを明確に示すさまざまなカスタマイズオプションがあります。試乗車には貨物用だけでなく、アウトドアキャンプや車中泊ライフに適したバンカー・ロールバーオプションが装着されています。
基本的に横バーを含めてルーフトップテントなどを設置するのに便利なオプションです。横に付いている斧は少し不気味ですが（笑）
ロールバーの右側には、さまざまな状況で車輪がひっくり返ったときに脱出を助けるための足場が付いており、試乗車はオフロードやキャンプを楽しむアウトドアライフスタイル向けの設定であることがわかります。
後ろ姿は、まさに典型的なアメリカンピックアップトラックの姿ですね。しかし、これは国産ピックアップです。KHANという大きな凹凸のあるレタリングと4X4エンブレムが右下に可愛らしく付いています。
参考までに、レクスタンスポーツカンは一般的なレクスタンスポーツモデルよりも荷台が長く、デッキ容量は1,262リットルで、通常のスポーツより251リットル大きく、その分車体も長くなっています。
内装を見てみると、本当に驚きました。レクスタンスポーツが初めて発売されたときもそうでしたが、ピックアップトラックの内装がこれほど高級であるとは思いもしませんでした。競合する輸入ピックアップトラックと比較しても、これほど高級な内装は他にありません。
実際、アメリカ文化では、ピックアップトラックの高級化を目指すこと自体が意味を成さないのですが、一方で国産の高級SUVとされるレクスタンをベースにしたスポーツカンの内装は、当然比較になりません。
ただし、ビルトインの空気清浄機は意外と音が少し大きいです。オートモードにしておくと、モーターが回る音が頻繁に大きくなり、耳障りに感じることもあります。でも、良い面から考えると、それだけ室内の空気が良くなっているという慰めにもなります。
いずれにせよ、内装は2〜3千万円で形成されているレクスタンスポーツ＆カンの価格を考慮すると、他の競合相手がいないほど商品性が高いと言えます。
2列目シートの下には、こんな可愛らしい収納スペースもあります。
さらに、3Dサラウンドビューカメラまで搭載されています。これは最低でも4〜5千万円台の高級セダンにしか装着されないオプションではなかったでしょうか？とにかく、このような驚くべき商品性を持っていることに驚かされました。
2.2リッターのディーゼルエンジンとアイシン製6速ミッションを組み合わせた双龍のパワートレインは、最高出力202馬力、最大トルク45kg.mのパフォーマンスを持ち、全体的に無難な性能を示す長年にわたって検証されたパワートレインです。
ただし、乗り心地やパフォーマンスが高級セダンのようだとは言えません。双龍車のフレームボディ特有の堅固な下回りと大きなタイヤ、ピックアップトラック構造上避けられないガタガタ感は考慮しなければならない部分です。
しかし、4重構造の鋼鉄フレームと超高張力クワッドフレーム、79.2%に適用された高張力鋼板、パノラマタイプの6エアバッグなどのおかげで、安全性は優れているという慰めがあります。